「いや~、れんれんがザカザカやってくるーっ。
 道馬くーんっ」
と紗江は叫んだが、道馬は社食の入り口で女子社員と笑顔で話していた。

 チャラいのやめるんじゃなかったのか……と思いながらも、蓮太郎は紗江に付いていく。

「たいした話じゃないっ。
 たいした話じゃないって、れんれんーっ。

 あっ、姫ーっ」

 紗江はたまたま現れた唯由に泣きついていた。