「あれー?
ふたりとも知り合い?
あ、もしかして、付き合ってるの?」
急いでいると言っていたはずなのに、紗江は呑気にそんなことを訊いてくる。
いやあの、付き合ってるのに、何処に勤めてるかも知らないのおかしいですよね?
と唯由は思っていたが、
「やはり、付き合ってるように見えますか」
リクライニングチェアから蓮太郎は重々しい口調でそう言ってくる。
「うん、そんな感じー」
いや、どんな感じですかっ。
我々、ふたりでアパート眺めながら缶ジュース飲んだことしかないんですけどっ、
と思う唯由を蓮太郎は紗江に紹介しはじめる。



