「ともかく愛人がいたら、なにかがうまくいくんだ」
だから、なにかってなにがだ……。
蓮太郎の主張にそう思う唯由を蓮太郎はやはり引きずって行こうとする。
「おまわりさんっ。
おまわりさんはいませんか~っ」
「お医者さんはいませんかみたいに叫ぶな。
ドラマじゃないんだ。
そうそうその辺に都合よくおまわりさんはいない。
そして、呼んですぐ来るのなら、この世界に犯罪都市はない」
ここは犯罪都市ではありませんっ。
近くには、ほっこりしそうな田舎もある、そこそこの街ですっ、と思う唯由の手をぐっと引き寄せ、蓮太郎は言った。
「逃げようとしても無駄だ。
お前はもう俺のものだ。
お前が俺の指定した番号を持っていたあのときから」
書き足して、3を8にしとくんだったっ。
唯由は席替えのときと同じ、3を引いていた。



