(仮)愛人契約はじめました




 次の日、唯由はまた自動販売機前で蓮太郎と出会った。

「あ、昨日はお世話になりました」
と言うと、白衣姿の蓮太郎はすごく言いたくなさそうに、

「今度、お前のおじいさんにご挨拶に行きたいんだが」
と言い出した。

 何故、親を飛び越えて……。

 っていうか、あの祖父に、どんな挨拶するつもりなんですか。

 命はひとつしかありませんよ、雪村さん、と思う唯由に蓮太郎は、
「ぜひ、古澤練行先生にご挨拶をしたい」
となにかに操られているような口調で遠くを見て言う。

 絶対に行きたくなさそうだ……。