(仮)愛人契約はじめました

「あの王様……」

「王様はもうやめろ。
 お前が俺を王様とか言うから、大王(おおきみ)が俺に仕えておかしくなるんだろうが。

 蓮太郎に仕える大王様なら、おかしくないだろうが」

 いや、なんで、今、『様』つけました。

 充分おかしいですよ、と思う唯由に蓮太郎は言う。

「蓮太郎と呼ぶんだ、蓮形寺」

「あの……まず、あなたが私を名字で読んでますけど」

「だって、お前を唯由と呼ぶとか、恥ずかしいだろうが」

 まっすぐ唯由を見て、蓮太郎はそんなことを言ってくる。

 いやいやいやっ。
 そうやってまっすぐ見つめてくるのは、あなた的には恥ずかしくないことなんですかねっ!?