人気のないロッカールームで蓮太郎へのメッセージを送り終えた唯由は、ふう、と息をつく。
月子と蓮太郎の見合いの話がずっと引っかかっていた。
いや、オオキミがどの字なのかもずっと引っかかっていたのだが……。
でも、朝、会社に来て、王様の顔見た瞬間に、なにもかも吹っ飛んでしまって。
まっさらになった心とリセットされた頭にまず浮かんだのはあのゴキブリのことだった。
なんであそこでリセットされたんだろうな、と唯由は思う。
王様の顔見た瞬間、
え? 月子が正妻?
私が愛人?
その場合、愛人は辞退すべき? とかいう不安がすべて消えていた。



