(仮)愛人契約はじめました

 何故、ここにっ!?
と身構える唯由に、執事は言う。

「申し訳ございませんが、唯由様のこと、調べさせていただきました。
 突然ではございますが、実家に戻られるつもりはございませんか?」

「あ、ありませんが……」

 本当に突然だな、と思いながら、唯由がそう答えると、執事は言う。

「そうですか。
 では、やはり、蓮太郎様のお見合い相手は、月子様で」

 はっ? と唯由はノブをつかんだまま身を乗り出した。