(仮)愛人契約はじめました

 夢の中、何故か蓮太郎が吹き出す煙で部屋中の虫を殺す薫煙(くんえん)剤を手に現れた。

「魔法のランプの煙を焚いたら、これいらないかな」
と言う。

 いやあれ、現れるときの効果のもくもくで、虫をいぶし出す煙じゃないと思うんですよね、と唯由は夢の中で思っていた。

 莫迦な夢を見てしまった……と眩しい朝の光の中で思ったが。

 蓮太郎の謎メールのおかげで、月子の長文メールが吹っ飛んだらしく、ぐっすり眠れていた。

 ありがとうございます、王様。

 ……となんだかわからないけど、ゴキブリ、と唯由は蓮太郎のショートメールが入っているスマホに手を合わせた。