(仮)愛人契約はじめました

 そもそも、愛人宅って、毎日行くところかな、と唯由は疑問に思う。

 息抜きに通ったりするのが愛人宅では?

 いや、愛人見たことないから知らないんだが、と思ったあとで、いや、いたな、と気づく。

 実家の義母だ。

 しかし、あの人に愛人という言葉はあまり似合わない。

 正妻でなかった頃から、正妻っぽく。

 正式な第二夫人という感じだった。

 ……うち、日本じゃないのだろうか。

 第二夫人ってなんだ、と唯由は思う。

 そんな風に感じてしまうのは、唯由の母より、義母の方がいいおうちの出で堂々しているからなのかもしれないが。

 まあ、ともかく愛人の正しい姿というのをあの人に求めても無駄だった。