(仮)愛人契約はじめました

 他のメッセージまで見えてしまい、
「お母さんは今、博多ですか」
と蓮太郎は呟く。

 自分の親なのに何処にいるのかも知らなかった。

 大抵、紗江の方が知っている。

「見合いは断ったんですけどね」

「そう。
 でも、妻がいないと、唯由ちゃん、愛人になれないよ」

 ……いや、そうかもしれないが。

 唯由以外の女性といたいとは思わなかった。

「でも、れんれんお見合いしたら、唯由ちゃん泣いちゃうかな?」

 スマホをしまいながら紗江が言う。

「……泣くと思います?」