「れんれん、見合いするんだって?」 夕方、リラクゼーションルームに顔を出すと、紗江がそんなことを言ってきた。 「いえ、しませんが。 誰に聞いたんですか?」 れんれんのお母さん、と紗江は言う。 「れんれんが見合いするらしいって言ってたよ」 ほら、と紗江は母からのメッセージを見せてくる。 親が『息子が見合いするらしい』という程度にしか知らないのも問題だが。 まあ、その事実を知っていただけでもあの人の場合、ビックリだ、と蓮太郎は思っていた。