こんなに可愛いんじゃ、男にも襲われるのでは…?

なんて本気で心配してくる。

「まあ、とりあえずどっか歩きながら良いとこ探そ。」

もちろんさっき言ったところは避けて歩くけど。

「りょーかーい!」

「とりあえず二階にでも行ってみるか」

「うん!」

怜が元気よく返事をしたのを確認して上へ行く階段を探す。

「玲央、玲央~」

クイクイッと怜が裾を引っ張ってくるので怜に視線を向ける。

「この階は探さないの?」

「うん、一階は全部見て回ったことあるでしょ?」

「え?いつ?」

怜は本気で覚えてないのかキョトンとしている。

「1年の入学式、サボったじゃん。そんときに見て回った。」

説明すると怜は、ああ!思い出したぁー!と言った。

「あの後、先生に見つかって怒られちゃったんだよね~?」

懐かしー!と、言って怜は苦笑する。