星に愛された彼女は


大丈夫、他の奴らは東雲に駆け寄ってる。

今なら逃げれる。

急いで怜を抱えて扉まで走る。

走りにくい…!

それでも怜を囮にされたまま戦うよりはまだいい…

「おいっ!止まれ!」

そんな制止の声が聞こえるが無視して走る。

扉を開けるのも面倒くさいので勢いを付けて扉を蹴破った。

走れ、足動かせ

自分にそう語りかけ、皆がいるはずの校舎に向かって走る。

大丈夫、道は分からないけど見覚えのある道を走ればいい。

そう思って足だけを動かす。