ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~

「そんな簡単に何度も乗らない。」




軽薄な笑みは変わらず、次の言葉を紡ぐ。



私、この人の表情が苦手。



何を考えてるのか読めなくて、嘘か本当かもわからない。



「ん〜、じゃあ今回は教えてあげる。

マナーもひと通り学び終わって、あとは実践のみになっているでしょ?

令嬢に変装して俺の会談に付き合って欲しい。」



悪くはないでしょ?って言いながら片目瞑る仕草はこの人の癖。



確かに、このままデスラスト王国に行くのは心もとない。



彼の言う通り、実践経験は必要。



「会談ならルイが1番頼れる。

もし、失敗してもルイの最大の武器頭脳でフォローができる。」