ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~

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「ちょっと!

朝のは少し強引すぎたって自覚ある?」



あの後朝食を終え、私の部屋にいる。




「先に何回も謝ったでしょ?

可愛いルチア様を見て欲しかったんだもん!」



「訳も言わずに急に謝ってきたのは無効に決まっているでしょ?」



「ご、ごめんなさい…。」



私も少し言いすぎたのか…。



アーサーは、飼い主に叱られた子犬のようにシュンとしてしまった。




「言いすぎた。

けど、髪の毛もメイクもしたことなかったから恥ずかしかったの!」




「じゃあ、許してくれる…?」




1回子犬として見たらほんとに犬にしか見えなくなってしまった。



今この瞬間もうるうるした眼で見つめる。




「もう怒ってないけど…
その……ありが…ね。」



「え?ルチア様もう1回!」



「大事なことは1回しか言わない!

はい!あんたも仕事に就いて!」



私だってお礼は言う。


だけど、簡単には素直になれない。
性格が捻くれていることも自覚している。



彼の肩を掴み思い切り反転させて、喝を入れるように背中をポンッと叩く。



この時私は、アーサーがほとんど業務をこなす事ができずに1日終わることをまだ知らなかった。