「あ、ルチア様!
今日は俺の番って言われて来たんだった。」



「まぁ、それ以外で私の部屋に来る理由無いものね。」



「まずは、初めて見た時からルチア様の髪綺麗だなって思ってたんだよね。

あ!レイ様も綺麗なんだけど、髪の質が若干違くてさ。」



「触ってもないのにわかるの?」


アーサーが言っている通り、私と妹では少しだけ髪の質が違う。


質というより毛量とか太さとか。


私は、毛量は普通の人より若干少なくて細め。


起きると髪の毛が絡まりやすいタイプ。



「まぁ俺ってお洒落だからね。

ほら、今日もかっこいいでしょ?」


それ言わなければいいのにと思う。



「だからさ、早めにルチア様のところに来たし、髪の毛セットさせて?」



「はぁ……しょうがないわね。」



「やった!ありがとう!
ささっ、こちらのドレッサーの前にどうぞ?」



しょうがないと言いつつ、少しだけ興味があった。


自分で言っちゃうと不器用ではない。


なんなら、器用な方。


頭に詰め込んでしまえば、あとは要領よくこなせる。


だけど、あまり自分に関心がないため髪はもちろん化粧などもろくにしていなかった。



「やっぱり。
ルチア様!髪綺麗。

肌もあまりケアしていないのに綺麗だね?」



「え、肌のこともわかるの?」



「まぁ、色々な人の見てきたしね。」