アランが言うには何か理由があるっぽい。


だとしても、毎回毎回鬱陶しい。



「ありがとう。」


部屋まで無事に送り届けてくれたアランに、肩から降ろされたついでに言う。



もし、私一人だったら全ての罠にハマっていた自信がある。



「また…夕食でな。」



踵を返して来た道を彼は戻る。



部屋に入った私が少しづつやっていること。



それは、この前借りた本からこの国の事を知ること。



まず、私が今知識として入っているものは…。