「で、あんたは何をやっているわけ?」


黒と金で統一された部屋。


ここは、アランの執務室兼自室らしい。


「俺は、できるだけこの国の民が望む国にしたいと思っている。

ここにある書類は全て平和を望む要望だ。」



「例えばどんな要望が?」



ここにある書類は、何ヶ所かに山積みになっていて目を通しているもの、まだなもの、すぐにでも実行できそうなものなどきちんと分けられていた。



この書類全て目を通すのにもだいぶ時間がかかるのに、これをできるだけ全てやり遂げようとするのだから無茶にも程がある。


彼なら、できる気がすると思う自分も少しいる。



「そうだな。
最近多いのは、他国の文化とこの国の文化を共有したいとかだな。

現状、同盟を結んでいる国なら了承を得てくれるかもしれない。」



彼は、1番上に重ねられていた紙を手に取って、見ながら説明をしてくれる。


「確かに、私たちの知らない料理とかスイーツが出てくるかもしれないわね。

うちで言ったらバノフィーパイとか。」



「あとは、この国は宝石に魔力が宿り力を得て武力中心だが、別の国には自然の魔力を使って日常生活でも活用していると聞いたこともある。」