ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~

「……?」


そこから動かなくなった彼に私は異変を感じた。


この人身体が熱い。
もしかしたら熱があるかも…。


覆いかぶさってた彼を、ひっくり返しベットに寝せる。


「うわ…これは熱ある。
…ほんと馬鹿じゃないの?私に関わるからこんなことになるのに。」


私は、氷水を桶に入れてタオルを浸す。
彼の額に冷えたタオルを乗せて、キッチンへ向かう。


幼い頃、熱を出していた私に母が作ってくれた
野菜スープを作る。


煮込んでる時間も、こまめに額に乗せてるタオルを取り替える。


「……ん。」


彼は薄ら目を開ける。


「目、覚めた?」


「………。」


状況を理解していないらしく、私を見つめて固まっている。


「熱出てあんた倒れたの。」

はい。昨日から何も食べてないんでしょ?」


先程まで煮込んでいたスープを彼に差し出す。


「ありがとう。美味い。」


その一言を言うと、食べ終わるまで口を開くことはなかった。

熱出てるのにすごい食欲…。
これならすぐ治りそうね。