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「これはあなたの命に関わる。
真面目に答えて。」


私の部屋へ着いた一声がこれ。

もしかしたら、妹と話せるのは今が最後かもしれない。

妹の最後のわがままだと思って今日は、突き放すのではなく、付き合うことにする。


「私が断らなかったのは、断る理由がなかったから。
私にとっては、今生きていることが死より地獄なの。」


「それは……災いを齎すから?」


「そう。私がいたら必ず災いが起きる。」


「嘘よ!そんなのたまたまでルチアのせいじゃないわ!」


「なら、どうして私と一緒にいた母はいきなり病にかかったの?」


「……っ!」


言葉を失い、納得できないとでも言うような複雑な表情を浮かべるルミナス。


「やっぱり、私は災いを齎す。
私にとっても、あんたにとっても大切な人を私が殺したようなもんでしょ。」



「それは違う!!
ねぇ、ルチア。本当にお母様は病気だったの?」


「何言ってるの?」


複雑な表情を浮かべてると思ったら今度は、突拍子もないことを言い出して……。

流石の私も、驚きを多分隠せてない。


「昔、怖い夢とか不吉な夢を見た時って、双子だからかいつも全く同じ夢見てたでしょ?

最近ね、お母様の最後を看取っていないのに、お母様の最後の夢を見るの。

その光景は……とても病気だとは思えない…。」


「……っ!?」