「クリスタル王国王女、ルチア・クリスタル殿。
今まで、前国王より迷惑を掛け謝っても許されないほどの大罪を犯してきました。
あなたの大切な家族を奪い、その他も数多の命を奪ってきました。
罪滅ぼしになるとは思っておりませんが、この命はルチア殿のため…民のため…
あなたを信じ、和平条約を結ばせていただきます」
「期待に応えられるよう、全力を尽くすわ。」
アランとは違う大きな手と握手を交わす。
初めて彼に触れた時、オニキスに侵食されて気持ち悪いと思っていたはずなのに今は温かい普通の人の手。
彼の本当の人柄が、オニキスを抑えてたからあの時襲われなくて済んだんだ。
「ルチア…本当にお疲れ様。」
「レイ、まだ無理しちゃだめだよ」
ノアに肩を支えられた彼女。
久しぶりにレイの笑った顔見た。
お母様に似てふわりと微笑む姿を見ると、私まで嬉しくなってたのを思い出す。
書き換えられて記憶が、パズルのようにはめられて頭の中に浮かびあがる。
本当に、終わったんだ。
アランと出会って1ヶ月、色々な体験をして、沢山の人に触れて、大切な人ができた。
この日私は、騎士団長、光の騎士、闇の騎士、レイにバルトラが私を囲んで抱き合った。
例えこれから辛いことが起きても…
1ヶ月前の私にはもう、戻れない。戻りたくない。



