―バンッ―
「やめなさい!」
勢いよく扉を開けると共に、彼女の声が聞こえ扉の方へ顔を向ける。
金色の髪をなびかせ開いた扉から光が指す。
彼女が一瞬女神のように見えた。
「相変わらず横暴なやり方をしているのね。
゛国王様゛?
あなたの望み通り私はここへ来ました。
直ちにその騎士の処刑を中止しなさい。」
「お前も相変わらず生意気だな。
いいだろう。そいつの処刑はなしにする。」
国王様が手で合図をすると、俺は自由になった。
助けに来てくれた。
彼女は平然として態度をとっていたが、俺は見逃さなかった。
首筋に伝う汗を……。
走って来てくれたのだろう。
今度は俺が彼女を助ける。