ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~

「みんな!あんた達に私の魔力をもう少し分けるからその力でブレスレットを破壊していって欲しいの。」




「ムーンリベラシオン─解放─」




協力してくれている闇の騎士達に、私があげられる魔力を限界まであげた。



これで少し魔力を回復させながら、怪我をしている人を助けて……



だめだ、力が入らない…。




「ルチア!」




背後から私を呼ぶ声が聞こえてハッとする。


喧騒に紛れていても聞き間違えるはずがない。
私の大切な…好きな人の声を。



「アラン!

わたし…、私ちゃんと帰ってこれた。」




「うん、信じてた。おかえりルチア。」




優しく抱きしめられて、それがとても温かくて嬉しくて、目の奥に熱がこもる。



「ルチア(様)!」




「みんな……。」




アランから離れて振り返ると、土埃を被って汚れた騎士団長達が笑顔で私を迎えてくれる。



「おかえり、ルチア様!

もう絶対に騙すようなことしないでね!」



「ほんと…約束はちゃんと守って

ルチア様おかえり。」



「やっぱりルチアがいないともう、ジェラルドトラップは面白くない。

待ってたぞ、おかえり。」



「ジェラルド…ったく、こんな時まで

すみません、おかえりなさいルチア様。」



「俺は、怒ってますからね!

でも、おかえりなさい。」



「ルチア様、おかえり。

俺も、必ず帰ってくるって信じてた。」




アーサー、ジャック、ジェラルド、フロイド、ノア、ルイの言葉がトドメを刺すように私の涙腺を崩壊させる。