ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~

この人にはバレてる。
デスラストに向かったのはルチアだって。



だから、攻めてきたの……?




「ルチアは……?」





「今更、災いを齎す姉の心配?

お前達が見殺しにしたのに、結果は分かってるでしょ?」




「そんな……っ!」





嘘だ!私は信じない!!

ルチアは生きてる。
だって、行ってきますって……



私におかえりと言わせてくれるのでしょう…?





「私は…信じない。

あなたの中にあるオニキスを封印して、必ずルチアの元へ行く。」




「へぇ、少しは成長したんだ?

でも無駄。お前に俺は倒せない。」





彼を睨む私に、彼は剣を向ける。


震える手で私も、護身用に持っていた短剣を握る。



お願い……震え止まって。