天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~



父上が翼を広げるのを見て、私も真の姿を見せる。


すると、宴で談笑していた貴族達がざわざわと騒ぎ出す。


「刺客だ!」

「あの、白銀の翼の奴を捕らえよ!!」


誰かがそういうとすぐに衛兵に一族が囲まれる。


一族の娘たちがキャーキャーと騒ぎ出した。


「誤解でございます!」


父が叫ぶも私はその場に取り押さえられそうになる。


「お嬢様!?」

「父上!」


私が捕らえられそうになるのを父が術で止める。


「この娘は私の妻が難産だったため、このような翼なのです!決して刺客などではございません!!」


私の手を握る父上の手は震えていた。こんな父上は初めてだ。