「状況は?」 「極めて厳しいです。病の身であのような惨劇を目にしたのです。心身共に弱っています」 「白蘭…」 「もう私の薬も効きますまい…」 悲しそうに薬師神は去っていった。 私は白蘭の手を握った。 「すまない…守れなかった。そなたの家族を…守れなかったっ」 あの時の泣き叫ぶ白蘭の声が耳にこびりついて離れない。 同胞を殺した時の感触も。 陶武殿が足を切られたところも。 秋月と明明が一瞬で死んだあの時も。 忘れられない。