天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~



私は戦神だ。


かつて天界との戦で共に戦った者も今は私に剣を向けた。


剣で同胞を斬るのは己を斬るよりも痛い。


魔帝の元についたときには、すでに手は無数の血に染まり剣は赤黒く光っていた。


「やはり来たか」

「紅蓮!皇太子宮に戻りなさい!」

「…父上」


宮に入ると白蘭の父と兄、それと侍女の明明が兵士に囚われていた。


「何ゆえですか。父上」

「この者たちは罪人だ。この魔帝に虚偽の申告をした」

「紅蓮!魔帝陛下の言うことは本当ですっ。宮に帰りなさい」


母上が叫ぶのを無視すると魔帝も母に静かにするように言った。