わたしは十分だった。 十分すぎるのに紅蓮は自分を責めるのだろう。 皇太子で自信家の紅蓮が私に隠しながら落ち込むのはとても心が痛かった。 朝、目が覚めた白蘭は頭の痛みに呻いた。 「うぅ…」 「おはようごうざいます。お嬢様」 明明が部屋に入ってきた。昨日の宴で私の侍女は香林から明明に引き継がれたのだった。 「お嬢様、大丈夫ですか?」 「昨日、飲みすぎたみたい…」 「確かに結構飲まれてましたもんね。今、お水を持ってきます」