闇夜ヨルの恐怖記録 3

「シュンヤはなにも心配しなくていいの。少し入院すれば、すぐに元の生活に戻れるから」




母親は笑顔で答える。


だけどその声は震えているし、笑顔も無理をしているのがわかった。


どうして本当のことを教えてくれないんだろう。


本当のことがわかれば、残りの時間を大切に過ごすことができるのに。


「うそつき」


シュンヤは寝返りを打って母親に背中を向けると、聞こえないような声で呟いたのだった。