「パーティーって何するの? チカくん」
「んっとね、お菓子パーティーするよー。
オードブルもちょっと用意してるから、ポテトとかチキンとか食べたかったら争奪戦だね!」
「俺らの分は別で用意してねーのな」
ぞろぞろと、階段をおりる。
下で待ってたらしい暖が、「はじめるぞ~」と各々散っていた下のヤツらを招集。それからあすみにバトンタッチ。
「……チカ。
お前が言い出したんだから指揮とってやれよ」
……あ、これはあすみもめんどくせーんだな。
普段なら迷わず指揮をとるのはあすみなのに、今日に限っては腕を組んでチカに声を掛ける。
名指しされたチカは、きょとんとして。
それから、「はっじめーるよー!」と元気に声を上げた。
「……適当だな」
「鞠ちゃん!
シャンメリーも色々あるみたいだから取りに行こ!」
「え? あ、うん」
目を輝かせてるリカが、そのまま鞠を引っ張っていく。
仲良いな、アイツら。最近は俺らと一緒にいることが増えたせいでリカも女友達と話してるのを見掛けねーし、似た者同士というか、なんというか。
「こういうのは、
なんだかんだノッとくのが吉だよね」
なずなの言葉に"まあそうか"と背中を押され。
深いことを考えるのはやめて、俺らもその"クリスマスパーティー"とやらに身を投じる。
──トラブルが起こったのは、1時間後のことだった。



