ふふっ。時雨君と仲良くなれた気がして嬉しいなぁ~。

私はスマホに追加した“時雨くん”の名前を見て自然と笑顔が漏れた。

するとコンコンとノックが音が聞こえた。

私は驚いて咄嗟に机の下にスマホを隠した。

「は、はい。」

私がドアを開けると蓮さんがプリンを持って来ていた。

「お勉強中だったかな?」

「あ、はい。でもちょうど休憩中でした。」

「よかった。少し休憩でプリン持ってきたんだ。よかったら食べて。」

「わぁ!ありがとうございます!集中力が切れてたので嬉しいです。」

私がプリンがのったおぼんを受け取ろうとすると

「いや、僕が持つよ。」

と、言われた。

大丈夫です。

そう言おうとしたけど蓮さんの目が怖くて無意識に中に通していた。

蓮さんはつくえにおぼんを置くと私の腕を急に掴んだ。

「蓮さん?」

呼びかけるが返事がない。

「……ごめん。」

え?

気づけば蓮さんに抱き締められていた。