週末。

久しぶりに実家に帰った。

誕生日に買ったネックレスを首元に光らせて。


「ただいまー」


「おかえりー、早かったなぁ」
お母さんが玄関を開けて、出迎えてくれた。


「うん。まぁ、早く帰るんもいいかなって思って」


「……ふーん。いつも全然帰ってこぉへん娘やけど、優大くんの言葉があるとスッと帰って来てくれるんやなぁ」
ニヤニヤしつつ、お母さんは言う。



「えっ!?」

私は優大とのこの約束を、お母さんには話していない。


「優大くんママから聞いたの!優大くんが週末に帰ってくるって。そしたら、真希も帰ってくるって連絡してくるやん?これはもう、優大くんが帰ってくるからやなって」


……我が母ながら、恐るべし。




「で?優大くんは?」


「知らんよ、一緒には帰ってないもん」


「そうなん!?お母さん、てっきり一緒かと思ってたわー!」


「……優大は仕事忙しいから」

まぁ、そうやろうなぁ、と言いつつ、お母さんはリビングのほうへ移動した。


「真希、こっち来てー!」