「わ、わた、し?」


あまりの驚きに声が上ずる。


金髪にじゃらじゃらとアクセサリーをつけた男の人。
知り合い……ではない、どう見ても。



「な、なんでしょう」


すると、相手の口角が怪しくつり上がった。



「そのカバン、赤帝のだろ?あんたの学校のKINGについて、知ってること全部吐きな」

「へ……、キング?」


って、なに?



「痛い目見たくねえだろ? 教えてくれたら離してやるからさ」



な?と怖い笑顔で圧をかけられるけど。



「キング? って、なんのことですか?」

「あ? とぼけてんじゃねーぞ!」



私の回答が気に入らなかったらしい。


バイクから降りた数人に、あっという間に囲まれてしまう。