冗談めいて笑う絢人くん。

だけどその直後、


一筋の涙が、その頬を伝うのを見た。




「おれが黒帝の人間だったのは本当。赤帝には情報を流すために入った。……結果、ばかみたいに絆されて、ずっと、どっちの味方にもつけないままだった」



「……やっぱり、絢人くんはREDのこと、大好きじゃん……」



「るなこがそう言うんなら、そうなんだろーね」


「……勝手に飛び込んできて、私の自業自得だったのに守ろうとしてくれたの、嬉しかった」


「るなこは特別だからね。おれは、るなこが信じてくれだけでよかった。これは本当に、本当のハナシ」