「さあ乗って、黒帝に突っ込むよ」
「突っ込む? いや、わかりました。……でもこの車は、」
「だあいじょうぶ、こっちは4月4日生まれの18歳なので。合法ですよ」
七原さんのウインクとともに、車は低いエンジン音を響かせた。
街の端と端。
対角線上にある黒帝高校までの一本道を、徐々に速度を上げながら進んで行く。
3つ目の交差点を通過したときには、メーターは時速130キロを指していた。
こ、高速道路より速い……!!
景色が目にも止まらぬ速さで流れていく……。
体感時間、10秒。
そのスピードを保ったまま、車は文字通り黒帝に突っ込んだ──。



