「ま、三好が基本的に4階から出られないのには、まだ理由があるんだけど」
横目で三好くんを見ながら、にやりと笑う。
三好くんはひょいと肩をすくめてみせた。
「そうだね。みんなは学校側から、一般生徒との関りを“なるべく”禁じられてるけど、オレは“完全に”禁止されてる」
転校初日に三好くんが職員室までついてきてくれたとき、みんなから幽霊でも見るような目を向けられていたのを思い出した。
どうして?
むしろ、3人の中で三好くんが一番常識人に見えるんだけど………。
「恭悟クンは女の子のこと壊しちゃうからねー!」
「壊す?」
「ずぶずぶに優しくして~泣かせて~依存でおかしくさせるのが~恭悟クンの得意技なんだよねっ」
「オレは普通に接してるだけだよ」
「ほらねっ、この無自覚発言もやばいのさ~! 現に1年生のとき、ひとりの女の子を退学にまで追い込んでるんだからね!」
三好くんが瞼を伏せる。



