「ふうん。課題までやってくれんの?」
「はい。……他にもまだ要望があれば聞きますよ?」
「いや、もう十分」
心なしか口調も柔らかくなった気がした。
「おれ正直者好きなんだよね。ついでに言うと、度胸のある人間はもっと好き」
「……はあ」
ごくり。息を呑んで相手を見つめる。
1秒、2秒、3秒待って、これ以上責められることはないと確信。
「あの、じゃあ、体拭きます、ね……?」
ハンドタオルを取り出す。
「いや、なにしようとしてんの?」
「へ? あ、濡れちゃってるので拭こうかなと」
「教室で? 馬鹿じゃないの。ドコまで濡れてると思ってんの?」
「どこって……」
襟元でしょ、元胸でしょ、お腹でしょ。
こ、回腰りでしょ……。
それから……。



