――なのに。
「……ん、」
気づいたら唇が重なっていて。
──その瞬間から、明日の数学への不安も息が詰まりそうな緊張も全部どこかへ消え去った。
静かに押し当てられた1回目。
伝わった熱が離れるのが寂しくて、無意識に追いかけそうになる。
それをわかっていたみたいに、少し角度を変えて、ちょっとだけ深い2回目が落ちてくる。
「や……ぅ」
怜悧くんの服を掴んだのは無意識。
甘い感覚だけが体を満たしていく。
怜悧くんは女の人の扱いに慣れてるって、巫くんたちが言ってたっけ……。
普段は女の人に対して酷い態度をとってるって話だったけど、本当なのか、もはや疑わしい。
こんなに丁寧に扱われたら、例えどんなにお堅い女の子でもカンタンに落ちちゃうと思うんだ。
少女漫画のキスシーンを見て、よくひとりでどきどきしてた。
Sっ気のあるヒーローが「口、開けて」って意地悪く言うシーンが中でも好きだったけど、怜悧くんはそんなこと言わないし、そして強引にこじ開けてくるでもなく。
なのに……
「や……ん、ぅ」
気づかないうちに入り込んできた熱が、甘い痺れをもたらした。
「……ん、」
気づいたら唇が重なっていて。
──その瞬間から、明日の数学への不安も息が詰まりそうな緊張も全部どこかへ消え去った。
静かに押し当てられた1回目。
伝わった熱が離れるのが寂しくて、無意識に追いかけそうになる。
それをわかっていたみたいに、少し角度を変えて、ちょっとだけ深い2回目が落ちてくる。
「や……ぅ」
怜悧くんの服を掴んだのは無意識。
甘い感覚だけが体を満たしていく。
怜悧くんは女の人の扱いに慣れてるって、巫くんたちが言ってたっけ……。
普段は女の人に対して酷い態度をとってるって話だったけど、本当なのか、もはや疑わしい。
こんなに丁寧に扱われたら、例えどんなにお堅い女の子でもカンタンに落ちちゃうと思うんだ。
少女漫画のキスシーンを見て、よくひとりでどきどきしてた。
Sっ気のあるヒーローが「口、開けて」って意地悪く言うシーンが中でも好きだったけど、怜悧くんはそんなこと言わないし、そして強引にこじ開けてくるでもなく。
なのに……
「や……ん、ぅ」
気づかないうちに入り込んできた熱が、甘い痺れをもたらした。



