広くて綺麗なのもさることながら、鏡がキラキラしたフレームで囲われて、しかも、誰が用意をしたのか、脇には有名ブランドのロゴが入ったボトルが並んでいる。
未開封の歯ブラシセットもブラシも鹸石も。
すごい……、揃いすぎている。
一文なし、この身ひとつでここへやって来たとしても何不自由なく暮らすことができると思う。
さっきちらっと見えたベッドだって、異国の王女様が眠るみたいな。
小さい頃、おとぎ話で誰もが憧れた、屋根付きのアレ。
ここで息をするだけでも申し訳なく思っちゃう。
豪華なモノたちに囲まれながら、いそいそと顔を洗って髪をとかした。
ほんのり色の付いたリップを塗って、さほど変わらないとわかっていても前髪を何度も整えて、いざKINGの部屋へ。
どっちにするかすごくすごく迷って、ハムチーズを選んだ。
ホットミルクを運んできてくれた怜悧くんが席に着いたところで、さっそく手を合わせる。
「いただきますっ」



