「近いうちに、QUEENを選ぶことになる」
「っ、」
「女といる時間に慣れなきゃいけねーの、だから転校生の本田サンに極秘で手伝ってもらう。そういうハナシ」
少し顔を上げる。
怜悧くんは私を見ていた。
もうわかったな、と黒い瞳が圧をかけるから、ぎこちなくうなずいた。
なにか、言わなきゃ……。
「ええと……。QUEENはどうやって決めるんですか? 何人か候補がいたり……?」
墓穴を掘るとはこのことかもしれない。
「候補なんていねぇよ。俺は最初からひとりしか選ばない」
笑顔笑顔笑顔……
文呪のごとく唱えれば唱えるほど、頬が引きつっていく。
心なしか視界が暗くなった気がする。最初から、ひとりしか選ばない……。



