っあ、でも待って。QUEENの部屋には、お風呂場がないって……。
「すみません。お風呂だけ……貸してくれませんか……」
真っ赤であろう顔は見せられないから、深々と頭を下げる。
勝手なことばかり言って、怒られるかなとびくびくした。
「都合のいい女」
返ってきた声が思いのほか柔らかくて、胸がぎゅっとなる。
心臓をゆるく掴まれたみたいな苦しさなのに、体の奥の
……どこかが甘く疼うずいた。
ひとまず退散しようとした私を、怜悧くんが引き止める。
「そういや今つまずいたダンボール、本田サンの荷物なんだけど」
「へ……私の荷物?」
「管理人室に連絡して運んでもらった。部屋に持って帰んな」
「ありがとうございますっ、ていうかごめんなさい!! 本来なら私が取りに行かなきゃいけないものを……!」
「またあんなカッコで隣に座られたら、困るからな」



