「そんなとこによく入ったね。ありがとう、いただきます」
「どうぞ~中身はトンカツでぇす。スタミナつけようね~」
トンカツ! やったー大好き!
「……その代わり、ひとつ頼みがあるんだよね」
そう言われたとき、私はすでに3口目を頬張っていた。
「んえ、た、頼みってなに……」
「これからは、おれのこと“絢人”って呼んでよ」
「は……?」
「なに、いやなの?」
「いや、それだけでいいの?」
いいものを食べさせてもらった対価は、正直もっと欲のあるものだと身構えたのに。
「十分。ていうかコレ、そんな容易い要求じゃないよ、“絶対”だからね。なにがあっても、どんな状況でも、おれのことは下の名前で呼ぶの。わかった?」
「うん、わかった。オッケーだよ?」



