「“放課後はちゃんと帰ってこいよ”だってさ」

「帰って、こいよ……?」

「怜悧くんの部屋にってことでしょ」

「んえ!」


無理すぎる。

昨日は失態を犯しに犯しまくったし、しかもあっちは私のこと覚えてないし、忘れられない子がいるとかなんとかで、精神ズタボロなのに!


ていうか、私が今日から帰る場所は怜悧くんの部屋じゃないよね。


「黒土くんあのね、本当にすごくおそれ多いんだけど私、QUEENの部屋を借りれることになったみたいでね」

「へぇ、そうなの。気に入らないけど、他に部屋がないなら仕方ないか」


不服そう。
そりゃあそうだ。QUEENはお飾りなんかじゃないって言ってた黒土くんだもん。



「だったら、どっちにしろ帰る場所は同じだねえ」

「あ……まあ確かに、幹部寮に間違いはないけども」

「そうじゃなくて」


黒土くんの口元が再び妖しくつり上がる。



「知らないのー? KINGの部屋とQUEENの部屋が繋がってるって」