答えなんか、認めたくないだけでわかってるよ。


怜悧くん
慣れてるみたい、だった。


それが小さな針になって、ちくんと胸を刺す。

やだ! こんなこと考えたくないのに!



無理やり目を閉じたら、ぜったい寝れないと思ってたのに睡魔がぐわーっと襲ってきて、あっという間に私を呑み込んだ。


疲れたならベッドで寝ていいって言われたけど、そんなの怜悧くんに悪いし。

そもそも、もうベッドに移動する力もないよ……。



いいもん、会えただけで嬉しいし。

明日からは、「転校生の本田」として接するようにしようっと。


自分が思うよりもクタクタだったみたい。


ソファに横になった瞬間、意識は途切れた──。