「それ、ここから近いか?」
「まだ帝区にいるみたいだけど、それも時間の問題かなー! こっちの気配に勘づいてるね、たぶん明日の朝にバックレってとこだねー」
やたらと「ね」が多いというか、語尾を伸ばすというか。
相手も幹部だよね?
「んじゃー、僕、先に行ってるから」
ドアが閉まる音を聞きながら、どんな人だろうと勝手に想像し始める。
髪色は派手そう、ひょうきんな性格? 雰囲気は明るい感じで……。と。ぼんやり、イメージが頭に浮かんだところで、急に怜悧くんが部屋に戻ってきた。
「野暮用ができた」
「え! ヤボヨー、?」
「ちょっと“外”に出てくる。すぐ戻るから、お前はここにいろ」
わざわざ、それだけを言うためだけに戻ってきてくれたみたい。
急いでるって雰囲気でわかった。
「ベッド使っていいから、ちゃんと寒くないようにして寝ろよ」



