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『怜悧~るなちゃん転校するってマジ?』
『はあ? なんだそれ。知らねーよ』
『さっきせんせーたちが話してんの盗み聞きした! マジだったらつらくね? お前るなちゃんと仲いいじゃん!』
『……いや、べつに 。……むしろ、せいせいする』
ふと、蘇ったのは小学5年生の終わりの記憶。
──そうだ!クラスメイトと怜悧くんの会話を盗み聞きしていた私は、目の前が、真っ暗になって……。
──あ。
思い出したくなくて無理やり忘れてたことを、
今思い出した。
待ってるとか、都合のいいセリフだけを鵜呑みにして
追いかけて転校する……とか。
なんて馬鹿なことをしたんだろう。
私は最初から──怜悧くんに相手にされてなかった、のに。



