「べつに明日でいいだろ」
「だ、だめなんです」
「なんで」
「と、とにかくだめで……。ああ、えっと、どうしても、今! いるものがありまして」
このままノー下着姿で怜悧くんのそばにいるなんて、心臓いくつあっても足りない。
恋のドキドキより、ヒヤヒヤのほうがはるかに勝っちゃう。
「今いるものってなんだ」
なぜか、ふいに。
伸びてきた怜悧くんの指先が、私の髪にそっと触れた。
───え?
「こんな格好でうろついて、もし黒帝に狙われたらどうするんだよ。これ以上心配させるな」
ドクンと大きく跳ねる。
なんでも見透かしそうな黒い瞳にじっと見つめられて、わけもわからず涙がにじむ。
「い、言えないけど、必要なもので」
「言えないようなモノなのか」
「うっ……ハイ」
「そんなにやばいモノなら、なおさら教えてもらわなきゃ困るな。行かせてやるから言えよ。それとも無理やり吐かせてやろーか」



