近くで見ると、私服の静香先輩の破壊力はよりすごかった。

ダメだ……今日本当に、直視できないかもしれない。



「俺も今きたところです」



楽しみで早くきすぎたとバレるのが恥ずかしくて、そんな決まり文句を口にしてしまった。



「あ……」

「どうしたんですか?」



俺を見て、顔をあからめた静香先輩に首をかしげる。




「あ、あの、和泉くんの私服が、かっこよくて……」



……何言ってんだこの人……。


俺の私服姿なんか、ただの高校生の私服だ。

なんの変哲もない服装だし、静香先輩が顔を赤らめるような価値はない。




「……俺のセリフですけど」

「え?」



静香先輩って、趣味悪いのかな……。