私のお願いを聞いてくれた和泉くんの視線が、カメラに映る。



「ふふっ……目があってます」



勝手に見つめて勝手にドキドキして、口元が緩みっぱなしだった。

私の方のカメラがオフになっていてよかった……。

こんなだらしない顔、和泉くんには見せられない。



『……ずるいです』

「あっ……そ、そうですよねっ……私だけ幸せな思いをして、ごめんなさいっ……」

『そういうこというのもずるいですって。あーもう……ほんとに会いに行きますよ』



冗談かわからない声のトーンでそう言った和泉くん。



『先輩、明日か明後日会いてませんか?』



え……?



「あ、空いてます」