【完】君は狂った王子様。Ⅱ




サアァっと、全身の血が引く。



『…どこか、苦しいのか?』

『…っ、身体、がっ…』

『……身体が、どうした?』

『…苦、しいよっ…』



ーーーこいつ、何か飲ませやがったな…。


「チッ…!」



たまらずに叩いたパソコンが、形を歪めた。

それでも収まらず、前の座席を思いっきり蹴り飛ばす。



ああ、どうして俺の邪魔をする。



俺はただ、桜を俺だけのものにしたいだけなのに。

俺だけに愛されて、俺だけに触れられて、俺だけを想って…欲しいものは、桜しか存在しないのに。



『苦しいなら、ボタン、緩めようか』

『…っ、や、やめっ、て…』



弱々しくも抵抗する桜の声が聞こえて、もう気が気じゃなかった。